壊れる少し手前の永遠

好きなバンドについて書いていこうと思います。

岡村靖幸 11/3 zepp divercity 備忘録

一月ぶり、syrup以来のお台場。
今日も月がとてもキレイ。
そしてdivercityはものすごく暑くて熱かったです。
確かに今日はかなり暖かい日でしたが、それを差し引いても暑すぎる。
11月にかく汗の量ではありませんでした。

そして今日も岡村ちゃんはカッコよくてどこかおかしい。
赤のジャケットが似合うおじさんは岡村ちゃんとルパンくらいしかいないし、自分の名前をちゃん付けで呼んでも素敵な50台男性は岡村ちゃんだけでしょう。

私が岡村ちゃんを愛してやまない理由のひとつとして、曲に自己投影が一切不可能な所が挙げられます。
私はバスケ部じゃなかったし、クラスのあまり喋ったことない娘とペンションに行ったことないし、六本木に至ってはどの電車に乗れば着くのかも知らない。
カルアミルクは甘いから大好きだけど。
だから岡村ちゃんの曲はこちらのメンタルの状態に無関係に、いつもカッコよく突き刺さるのです。
自己投影できない、こちらからは一切手を触れることができない曲の輝きは一切色褪せることなく、いつも美しい。
感覚としては少女漫画、特に君に届けみたいなキラキラ眩いものを見る感じに近いです。

そして岡村ちゃんが何よりカッコいいのはそのカッコ良さの中にファニーであったりストレンジであったり、一歩間違えればダサくなってしまうような要素を内包している所だと思います。
あのダンスは岡村ちゃん以外では成立しない、例えばEXILEのように守備徹頭カッコよさのみで作られたものではありません。
しかし、そのある種のダサさを振り切った、ダサさを飲み込んだ突き抜けた素晴らしさが岡村ちゃんにはあると思うのです。

カッコいい、なのにどこか笑えるというのはロックンロールそのもの。
ジョンライドンが小さな体でぴょんぴょん飛び跳ねたり、ヒロトが摩訶不思議な動きをしながら歌うからこそロックの凄さがより際立つ。
岡村ちゃんの投げキッスや大好き、という言葉に心から喜べる今日は幸せ以外の何物でもありません。
新曲も聞けて嬉しかった。

メンタルが人生最大級に落ちている時に岡村ちゃんのライブが見れて本当に良かった。
フジロック以来のMP大幅回復。
これでもう少し生きていけそうです。

syrup16g 10/5 zepp tokyo 回顧録(1)

カープ日本シリーズの思い出を書く前に。
syrup16gのツアー前半戦終了ということで初日の思い出を忘れないうちに書こうと思います。

仙台でユニゾンとの対バンを見て以来のsyrup。
年に何回もsyrupのライブを観れる幸せを忘れないようにしなくては、と思っている今日この頃。

今回のツアーから物販の種類が倍増しました。
横になった犬がプリントされた衣服諸々、靴下ってなんだよ...
スタッフ側が本格的に私たちの足下を見始めた感じです。
そして遂に直筆ダサダサTシャツは各会場限定に。

それを見た瞬間私が感じたのは、
「なんてアコギな商売を!!許せん...」ではなく
「うわあ、コンプリートしたい...」でした。
私はsyrupのTシャツとフジロックのためだけに働いております。

第一夜Tシャツを確実にゲットするため、物販開始1時間前にはzepp tokyoに到着。
そこにはすでに意味不明なグッズを欲する集団が100人ほど。
平日のこんな時間に並べる私たちは、学生以外は社会不適合者側に分類されるでしょう。
首になったらどうしよう本当に。
将来を案じつつ、この日演奏されるであろう「copy」の楽曲を聞きながら待つことに。

そしてこの列待機中に「delaidback」発売を知りました。
その瞬間、本当に少し泣いてしまいました。
一曲目の「光のような」、これはおそらく犬が吠える時代の「光」でしょう、というかそうであってほしい。
そして私が未発表曲の中で最も好きな「upside down」の文字が!!
syrupが解散し、犬が吠えるもあっという間に雲散霧消したあの頃、
ネットに転がっている密録音源を繰り返し聞くしかなかった日々を思い出しました。
ライブが始まる前から気分は最高潮。

無事ダサいTシャツを複数種購入し、zeppの隣のオシャレな商業施設で時間をつぶすことに。
しかしそこにはお台場のオシャレ感とは真逆の空間が広がっていました。
生還、再発、患者、徘徊...
変な文字の書いたTシャツを着たたくさんの人間が、私と同じようにウロウロしていたのです(私は着ていませんでした)
そしてトイレからは「一夜」Tシャツに着替えた人が出てくる出てくる。
完全なる異空間。
僕は一人じゃないんだ、と悪い意味で感じることが出来た瞬間でした。

そんなこんなしているうちに入場開始時間。
500番台だったにも関わらず、マキリン側3列目に陣取れました。
ここ最近のワンマンライブ、会場の大小にかかわらずこのあたりの位置を確保できています。
私はマキリンの大ファン。
激しい曲ではクールにリズムを刻み、おとなしい曲で首を小刻みに震わせながらうねるベースラインを奏でるマキリンを見るのが大好きです。
今日もマキリンの雄姿をこの目に焼き付けるぞ、とワクワクしながら、延々と同じ曲がループするSEを聞きながら待機。

そして私はこの日syrupのライブで初めての体験と、大きな失敗を犯してしまうのです...
毎回一回で書くの終わらないな、もう一回続けます。

ついでに、中村奨成選手広島カープへようこそ!!!

カープCS敗退に思うこと

あっさりと、淡々と、気づけば4連敗していました。
昨年の日本シリーズでもそうでしたが、一度勢いを失うと一番弱かったころのカープの野球に戻ってしまいます。

投手は打たれてはいけない場面できっちりとホームランを献上する。
力の入った打者は石井コーチに叩き込まれたはずの進塁打の打ち方すら完全に忘れ、追い詰められてからの強硬策は勇気というよりも無謀な自殺行為。

今シリーズは昨年のように思考停止の中継ぎこそなかったものの(中継ぎ勝負にすらもちこめなかったからですが)、無理して薮田を中4日で投げさせ、結局早い回で降りたシーンは昨年の日本シリーズ第五戦のジョンソンのリプレイかと思いました。

ただ、今年は本当に、全くといっていいほど悲しくありませんでした。
というよりも、今年はカープが勝っても負けても、そして優勝した日もほとんど感情が動かなくなっていました。

それは、去年のこの時季、ど平日に会社を休み一人向かった札幌ドーム三連戦の記憶のせいでしょうか。
あの日、私の人生から確実にひとつの熱と色が失われました。

今年はもうチケットや宿の心配をする必要がないので、ドラフトを待ちつつあの日の記憶を徒然と書いて見ようかと思います。

syrup16g 備忘録 今宵の月のように

zepp tokyoから出て、私はすぐ空を見上げました。
今日の月、十六夜の月が出ているか探すためです。
それは大観覧車の隣、昨日の満月と一見何ら変わることのない綺麗な姿で輝いていました。

次の日から欠ける満月より14番目の月が好き、と歌ったのは誰だったでしょうか。
しかし今日の夜空を眺めると16番目の月、というのも素敵だな、と感じました。
ピークを過ぎ、これから形を失う一方だと分かりながら、終わりへの歩を進めることをためらわず、むしろ能う限り輝こうとするような月。
ただの語呂合わせではなく、それはsyrupにも通じる所があると思います。

未来や希望の有る無しに関わらず、生きている限りは生きるためもがく。
どんな負の感情にとらわれようとも、ゴールは死ではなく生きること。

どんな形になっても歩みを止めず、生命のエネルギーを放射し続ける月とsyrup。
今日のライブはより一層特別だなあ、と考えながら空を見ていると、カンボジアの子供に募金を、と十中八九詐欺であろうおばさんに捕まってしまいました。

側から見れば口を半開きで観覧車の方向を眺め続ける男。それは田舎者丸出しの行動であり、詐欺を働くには格好のカモでしょう。
そして実際私は超が付くほどの田舎者。

おばさんの波状攻撃を振り払うことができず、私は諦め千円を差し出しました。
これはダサいsyrupのTシャツにポンポン金を出すというお金のありがたみを忘れたことに対する罰なのだ、と自分に言い聞かせながら。

おばさんは私に握手を求めながら、
お兄さんにはきっといいことがあるよと言ってきました。
流石冷凍都市東京の詐欺はレベルがちがう。
カモった相手にトドメを刺すことを忘れません。
いいこと?とりあえず千円返してくれ。

今日は飲んで仕切り直します。
心のひとつふたつ折れたくらいで生きることを諦めるわけにはいかないのです。
そう、今宵の月のように...

夏の終わりのサニーデイサービス 備忘録

日が落ちていき、照明が輝く野音
野音中に鳴り響いていた蝉のコーラスが、何曲目からか、いつの間にかスズムシの歌声に変わっていました。
夕暮れから夜へ、そして夏の終わりから秋へ変化する瞬間を感じながら聞くサニーデイサービス。
いつかのGRAPEVINE野音でも、スズムシの音色を聴きながら季節の変わり目を感じたのを思い出しました。
季節は繰り返し、去年とは違うスズムシが同じように奏でるメロディ。
ステージ上には、いつかと同じ姿ではないものの、確かに今存在するサニーデイサービスがいつかと同じ歌を、あの日以上の情熱で奏でていました。
また次の夏も、彼らに会いに行けますように。

フジロック~その後 最近好きな音楽

カープ3夜連続サヨナラ負けで吐きそうな今日この頃。
じっとしてると行き場のない感情がぐるぐるしてどうしようもないので、しばらく放置していたブログでも更新しようと思った次第です。
缶チューハイを2缶開けるsyrupにならってビール2本目だ。いやな酔い方してきた。吐きそう。

フジロックから早1月。夢のような日々が過ぎ、徐々に現実の侵攻を防げなくなってきています。
ところで、私的ベストアクトは

初日・・・サニーデイサービス
2日目・・・くるり
3日目・・・GRAPEVINE

...本当に行ったのはフジロックか?
自分でもなんだか悲しくなりますが、心と体が反応したのはこのバンドでした。

サニーデイサービスの「I'm a boy」で体中のときめきが爆発して。
くるりの「ロックンロール」で豪雨の中奪われていた体温が一気に上がって。
GRAPEVINEの「CORE」でレッドマーキーが宇宙に繋がって。

思い出すだけで少し元気になってきました。いいぞ。

もちろん洋楽勢も聞きましたよ。
まず初日の最初に見たRAG'N'BONE MANから最高でした。ビールが進む進む。
夜はTHE xx⇒RHYE⇒QUEENS OF THE STONE AGEGORILLAZのはしごをしました。
RHYAのボーカルが男性であることをこの日初めて知りました。あんな高くてきれいな声、絶対女性だと思い込んでいました。
「open」が聞けて大満足。

2日目はゆったりスケジュールでしたが、くるりの帰りに少しだけ聞けたLCD SOUNDSYSTEMはもう本当にかっこよかった。
テントへ戻る大渋滞の中でも踊りだしたくなる強いビート。
今度CD探そうと思っています。

最終日はTHE STRYPESで締め。足が痛くなりすぎてT字路sとSLOWDIVEを断念しましたが、グリーンでLUKAS GRAHAM、JET、YUKIを観ました。

今年初めて立てたテントの寝心地も悪くなかったし、食べたいものはだいたい食べれたし。
やっぱり振り返ってみて最高以外の何物でもないですね。
時間が経てば足の痛みも豪雨も突如襲われた腹痛も忘れてるし。

来年まで頑張って生きねば。カープに一喜一憂しとる場合ではないわ。ハハハ。

そしてフジロック後ライブ1発目はスピッツin長野!!
会社の後輩といったので、ものすごく久しぶりにボッチライブではありませんでした。
開演前にご飯食べて話してるだけですごく楽しかった。いつもやっぱり寂しいですもん、一人だと。

惑星のかけら、猫になりたい、正夢が特によかったです。
前日はスカーレットとスパイダーやったみたいで心底うらやましいですが、この日はシングル曲に紛れて波乗りをやりました。
人のとは違うペニスケース。
最高ですね。そもそももってませんよそんなケース。

ベスト的なセトリももちろんいいですが、やっぱり新譜のツアーが一番好きです。
次アルバム出すのは2年後?楽しみにしてます。

あと最近自分の中で女性ボーカルバンドの波が来てます。
ふくろうずときのこ帝国と赤い公園
前からもちょこちょこ聞いてたのですがここ数日は超ヘビーローテーション

赤い公園のボーカルラストライブ、サニーデイ野音かぶってるんだよな、無念...

大好きな曲のPV貼っときます。明日も頑張ろう。がんばれカープ!!



ふくろうず「びゅーてぃふる」MV(9/6発売アルバム「びゅーてぃふる」収録)

きのこ帝国 - クロノスタシス(MV)

赤い公園 - 「journey」 Music Video

フジロック備忘録 明日のために

フジロックの素晴らしさは、音楽はもちろん、日常の良さを再確認できることなのではないかと絶望的に痛む足をさすりながら帰りの電車で考えている次第です。

折りたたみイスばかり座っているので、日頃の固いイスの安定感のありがたみを感じ。

ご飯の為に毎回長蛇の列に並ぶたびに、近所のコンビニのありがたみを感じ。
加えてビールを二百何十円で買える幸せを感じ。

3日間雨にうたれつづけ、日頃雨風防ぐ屋根の下で働ける職場に感謝し。
そもそもフジロックに来る為のお金と休みをくれた会社に、感謝こそすれ悪態をつくなんてもってのほかですな。
反省します。

そして何より行きたい時にトイレやお風呂に行けることのなんたる幸せさ。
汗だくで雨の中温泉の順番待ちをしたり、朝便意のカウントダウンで起床して遥か彼方のトイレを目指すなどの経験を経て、私は今全ての日常に感謝するハイパー自己セミナーモードに突入しています。

きっとこの気持ちも明日働き始めて数時間で埋没してしまうのでしょうが、忘れたらまたこの日記を見返そうと思います。

また来年、素晴らしき非日常を迎えられますように。