壊れる少し手前の永遠

好きなバンドについて書いていこうと思います。

ふくろうず 解散によせて

今日は朝一から上司に嫌味を言われて、
コンビニで半額のホールケーキ買って一気食いでもしてやろうと思ったら売り切れてて、
おまけにふくろうず解散ですか。
なんもいいことがねえ。

アルバムは全部持ってますが、ライブは結局行けずじまい。
レコ発ツアーも東名阪のみで予定が合わず、
流石にクリスマスイブに一人で東京行くのは死にたくなるので昨日のライブもスルーしてしまいました。
無念の一言です。syrup以来だな、こういう気持ちになるの。

私の好きな4大女性Voバンドはチャットモンチー赤い公園、きのこ帝国、そしてふくろうず。
赤い公園はボーカル脱退、チャットモンチーとふくろうずは解散。
今年一年で半壊してしまいました。
きのこ帝国の来年のツアーは何があっても必ず行こうと強く決意しました。

昨日のセトリを見ながら、ラストがエバーグリーンでよかったな、と思っています。
ごめんね終わりだったら救いがなさすぎる。

syrupも解散ライブのラストはRebornでした。
バンドの死は一つの青春の終わり。
せめて最後くらいは、嘘でも未来に向かう希望の歌がふさわしいと思います。

最後にふくろうずではないですが、
昨日が命日だったフジファブリックの志村さんの歌を貼っておきます。


フジファブリック / 笑ってサヨナラ

今年買ったアルバム(1) ART-SCHOOL 「Cemetery Gates」

雑誌やブログで「2017年アルバムベスト10」みたいな記事を多く見かける今日この頃、私もやってみようと意気揚々と考え始めたものの、今年新譜を10枚買っていないことが分かり毅然としています。
中古のCDやレコードはわさわさ買っているのですが...
いよいよ閉じたリスナーになっていると改めて実感します。
仕方ないので、今年買ったアルバムの感想を書くことに方向転換します。


今年最初に買った新譜は1/25発売、 ART-SCHOOL 「Cemetery Gates」。
新譜と言ってもB面集。新年一発目から閉じていました。
ART-SCHOOLというか木下理樹関連のCDはソロアルバム以外全て持っているので、どれも何回も聞いた曲ばかり。

それでもなおこのアルバムを買ったのは、アルバムを買うと新宿タワレコでサインしてもらえたからです。
もうアイドルの握手会に行く人と行動原理は一緒。
しかも握手してもらった時自分でも驚くくらい足が震えたのを覚えています。
その時、やっぱりART-SCHOOLが本当に好きなんだな、と再認識しました。

B面集と言っても、ART-SCHOOLのコアである過剰なまでの潔癖さが詰め込まれた、一生を共にできる楽曲が集まった名作。
言い方はおかしいですが、このアルバムをART-SCHOOLではない若いバンドが新譜として出していたら、そのバンドはすぐ武道館公演ができるくらい売れるんじゃないか、という気さえするのはファンの欲目でしょうか。

ART-SCHOOLは元来フルアルバム以上にミニアルバムのリリースが多いバンド(フル10枚に対してミニ11枚)です。
ミニアルバムやシングルのカップリングに名曲が散らばりやすい傾向がありました。
特に2nd「LOVE/HATE」までにリリースされたCDは全て最高と言い切れるクオリティのものばかり。
コツコツと旧譜を集めた身からすると少しだけ寂しいですが、そうした名曲が1枚にまとまり、再び人目に付きやすくなるということは非常に大きい意義があると思います。

このアルバムに収録されている「ステートオブグレース」「I hate myself」「レモン」。
自身の成長の無さと取るか軸のぶれなさと取るかは自由ですが、初めて聞いた瞬間から今日この時までずっと好きです。
そんなART-SCHOOLが好きと言える自分が嫌いではありません。

ただART-SCHOOLを嫌いになったことは1度もありませんが、木下理樹を嫌いになりかけたというか文句を言いたくなったことは幾度となくあります。

なんで毎年毎年声が出なくなるんだ、とか
なんで年々ギターが下手になるんだ、とか
またメンバー辞めさせたのかこのキノコは、とか
辞めたメンバー皆出世してるぞ、とか
なんで対バンした若手バンドにどんどん抜かされていくんだ、とか
もうtonightとか子宮とか見とれるとかの歌詞はやめろ、とか
合わないならさっさとイヤモニをはずせ、とか
ライブのラストに「under my skin」「あと10秒で」は飽きた、とか。

新譜が出るたび、ライブに行くたび何かしら出る小言。本当に邪魔な客だと思います。
きっと私は、これからART-SCHOOLがどんなアルバムを出しても何かしら文句を言いながら、繰り返し繰り返し聞くのでしょう。

それは、ART-SCHOOLが出すアルバムが良くなかったことはないからです。
そしてバンドがどんな状態であろうと歩みを止めなかった木下理樹という人間に、心からの感謝と絶大な信頼を寄せていているからです。
それに甘え切って出てしまう文句。
一度解散したsyrup16gには訳の分からないほどダサいTシャツさえありがたがるのに、解散しなかったART-SCHOOLに悪態をつくのは我ながらおかしいと少し反省しています。

来年3/7にはnew album「In Colors」の発売も決定したART-SCHOOL
来年も最初に買う新譜はART-SCHOOLになる気がします。

これからも素敵なアルバムを出して私に文句を言わせて下さい。
そして戸高さん、MONOEYESがいくら楽しくても、ART-SCHOOLを辞めないでください。


ART-SCHOOL - B SIDES BEST『Cemetery Gates』Trailer

「風と共に」「クリスマス」エレカシとサニーデイ

昨日youtubeに名曲が2曲アップされていました。


エレファントカシマシ「風と共に」


Sunny Day Service - クリスマス【official video】

「風と共に」のPVがついにアップされました。大名曲。
エレカシの紅白、歌うのはきっと「今宵の月のように」か「悲しみの果て」でしょうが、みんなのうたにもなったこの名曲をぜひテレビで聞きたいなと思います。

サニーデイサービス「クリスマス」はいよいよLP化される「Popcorn Ballads」からのPV。
彼女の名前はクリスマス。これも名曲。
田舎に住んでいると、昨今のキラキラしたシティポップを聞くとその世界観と現実の差にへこむのであまり好きではありませんが、
こういった地に足の着いた、程よくポップなサニーデイは心のふるさと。
夏の野音DVDを買おうか迷っています。

今日から本格的に雪が降り始め、いよいよ何もかも嫌になってきますが、音楽を聴いてる間だけは幸せ。
大好きな音で充電しながらすこしずつ頑張ります。

エレファントカシマシ 12/9 富山オーバードホール

富山へ向かう鈍行列車の中、いつになく穏やかな12月の日本海を眺めながらぼんやりと考え事。
何でもないことですぐ折れる心との付き合い方について。
これまでの学生時代はあと何年、という明確な区切りがあったため、しんどいことがあっても何とかだましだましながらも頑張ってこられたが、
いよいよこの縁もゆかりもない土地で死ぬまで生きていく、と決まってから自分を支えるものが何も見当たらない状態です。

あらかた固まった職場での立ち位置。
転職可能な年齢から少しづつ遠ざかり、日に日につぶしがきかなくなっていく。
大好きなライブも、始まるまでの1人でいる時間にどんどん耐えられなくなってきて。
自分のためだけに生きる、ということが精神的にどんどん難しくなりながら、かと行って一緒に生きていけるような人もなし。
来年のフジロックまでどうやって生き延びようか、と考えながら富山駅北口の目の前、オーバードホールに着きました。

どうして楽しみなエレカシのライブ前にこんなテンションなのか、我ながら情けなかったです。

4階席ながら最前列、ステージ全体がよく見渡せるなかなか悪くない席でした。
1年続いたツアーファイナルとあって、富山以外からもたくさんのお客さんが来ている印象でした。
なぜか名古屋Tシャツを着た人が目についた気がします。

会場が暗転すると同時に湧き上がるものすごい歓声。
この日一番印象に残ったのは、曲終わりの拍手が宮本さんのMCが始まるまで鳴りやまない、という曲がたくさんあったこと。
誰もがこの日を待ち望んでいたことを表す万雷の拍手。
ホール全体が多幸感に包まれていた3時間でした。

セットリストは、新潟の時と比べて「Destiny」「やさしさ」「TEKUMAKUMAYAKON」「花男」がout,「RESTART」「友達がいるのさ」「涙」「待つ男」がin。

ライブで聞く「ハロー人生!!」はCD音源の1000倍いい曲。
混迷期、試行錯誤の日々を乗り越えて、30周年、何回目かの絶頂期を迎えているこのバンドを支えてきたのは、何があっても明日を生きる、という自分を鼓舞する宣誓のようなメッセージ。
それが二束三文の応援歌になぞ決してならないのは、宮本さんの人間力とバンドの説得力の賜物でしょう。
そして初めて聞く「RESTART」も大名曲。
「やっぱり本気な方がいい」と歌う宮本さん声に、お前はそれでいいのか、と体を揺さぶられるような気持ちに。

現在の私は「奴隷天国」で歌われる屍そのもの。
他のお客さんのように拳を挙げ、歓声で答えられないのは宮本さんが鬼気迫る姿でつぶやく「おめえだよ」の対象に他ならないからです。
同情を請うて果てる前にもう一度立ち上がらなくてはならない、しかし足の踏ん張りがなかなかきかないのがもどかしい。

また一方で、そんなウジウジした感情を吹き飛ばすような瞬間がこの日のライブには何回もありました。
友達もめざましテレビで見たと言っていましたが、宮本さんが感極まって「悲しみの果て」の最後の部分を歌えなくなった場面はこの日のハイライトの一つ。
宮本さんのかわりにお客さんが合唱しようとしたシーンで、もう完全にもらい泣き。
タオルで顔をクシャクシャに拭いた後に歌われた「今宵の月のように」は、今まで聞いた中で最も心に響く「今宵の月のように」でした。
拍手の大きさもこの曲が一番大きかったように思います。
「翳りゆく部屋」の後の、母親と喧嘩すると最後にはあんたは私から生まれてきたんだ、という時空を超えた必殺技を出されるという曲から全く脱線したMC。
「RAINBOW」「ガストロンジャー」と続く間違いなくエレカシ以外には表現できない、圧倒的としか言いようがない楽曲。
「風と共に」はおそらく一生聞く曲の一つになると思います。

アンコールの最後は[待つ男」。しびれるの一言です。
紅白歌合戦で会おう、とステージを降りるメンバー。
エレカシはこれからもずっと続いていきますが(そうであってほしい)、大団円と呼ぶにふさわしいライブでした。

北陸は冬になれば天気は鉛の曇り空一色になりますがこの日は晴天。久しぶりに月も見れました。
簡単に心機一転できる精神状態ではありませんが、気持ちを新たに前を向いていこう、と思い直すことが出来た非常に大切なライブになりました。

エレカシのライブに行くまでに少しでも人生の歩を進め、次こそは「奴隷天国」を心から楽しめる自分になりたいな、と思います。
とりあえず自己肯定と体力づくりともう少し仕事を頑張るところからかな。
生きるのであれば、本気な方がいい。宮本さんが言うならきっとそうなのだと思います。


エレファントカシマシ「RESTART」

エレファントカシマシ 備忘録

備忘録というか懺悔みたいな文章になるかと思います。

私はずっと自分のことをエレファントカシマシの熱心なファンだと思っていました。
CDショップで買った「俺の道」に衝撃を受け、
少ない小遣いからレンタルやブックオフエレカシのアルバムを集め、正座して聴いていたあの頃。
syrup16gスピッツ、そしてエレファントカシマシ
音楽を聴きはじめてこの3バンドが心から離れたことはない、そう思っていました。

ただ、前回新潟でライブを見た時からどこか違和感を抱えていました。
こんな完璧なライブの後なのに、どうして楽しかった、以外の感想を自分は覚えないのか、と。
もっと心を奮わされてしかるべきなのではないか、と。

そして今日(もう昨日か)、富山でのツアーファイナルを見てその理由がはっきりとしました。

今の私は「奴隷天国」で歌われる屍そのものだということ。
「何笑ってんだよ、そこのお前だよ」と歌う宮本さんの目を直視できない。
エレカシの楽曲が幾度となく伝えてきたメッセージを一切血肉とすることが出来ていない、
つらいつらいと同情を請うている現状の自分に、宮本さんの言葉が届く訳はありませんでした。

「悲しみの果ては 素晴らしい日々を送っていこうぜ」(悲しみの果て)
「明日もまたどこへ行く 愛を探しに行こう」(今宵の月のように)
「明日も頑張ろう 愛する人にささげよう」(四月の風)
「さあ行こうぜ どでかい明日へ」(夢を追う旅人)
「曇りのち晴れ そうさ私は出かけてゆく」(風と共に)
そして戦う男、ファイティングマン。
ぱっと思い浮かんだ歌詞や楽曲を並べてもすぐに分かります。

今日がどんな日であっても、未来を信じ、ファイティングポーズを崩さず、明日を生きる。
エレファントカシマシは常に生きている自分を見つめそれを肯定し、明日へ向かっていくための正のエネルギーを発し続けるバンドであったはず。

それに引き換え現在の私は、人に何か少し言われただけでひどく落ち込み、
それをすぐ未来への絶望、自己否定に繋げ、何の現状の改善もしないままただ言い訳と妥協を繰り返し、
お酒と惰眠で現実逃避をしながら部屋で一人腐っていく生き方をしてしまっています。

思えばその生き方が楽なのでしょう。
どうせ自分は劣っている、ダメだと自己完結すれば、何かを改善するための努力、そしてそれに伴うであろう苦痛から目をそらすことが出来る。
ただ、日々少しづつ仕事でも社会的にも未来は狭まりつつあるという事実は変わらず、そこからまた逃げるために自分の殻にこもる負の連鎖は続いています。
死ぬまでこれで生きられるならそれはそれでありかもしれませんが(おそらく幸せからは最も遠いであろう生になるでしょうが)...

とりとめない文章になってきました。
また明日落ち着いてから、ライブの感想と一緒に書きなおそうかと思います。

風と共に ライブ納めは富山でエレファントカシマシ

以前今年の予定が紅白でエレカシを見るだけ、と言っていましたがもう一つありました。
12/9、富山オーバードホールでエレファントカシマシ
完全に忘れていましたが、今年の頭に先行チケットを取っていました。
よくやった自分。あなたのおかげで今年を乗り切れそう。

仕事が忙しくて新潟のクロマニヨンズも富山のフラワーカンパニーズも行けませんでしたが
ここにきて最高のライブ納めができそうです。
来年さいたまスーパーアリーナがあるとは言え、1年続いたツアーのファイナル公演。
期待は高まるばかりです。

本当のことを言えば新潟公演にも行ったんですけど。
年に2回もエレカシを観れるなんて至上の贅沢です。
エレカシはアルバムは毎回買うのですが、最近はシングルは追いついてない感じで、
ライブで初めて今年の新曲の一つ「風と共に」を聞きました。
これがまた言いようもないほどの名曲でした。

最近の曲はyoutubeの公式チャンネルで聞けますがこれだけはフルのPVはアップされておらず。
この間iTunesで買ってからもう何回聞いたか分かりません。

今年のマイベスト曲はsyrup16gの「開けられずじまいの心の窓から」「4月のシャイボーイ」
eastern youthの「ソンゲントジユウ」そしてエレカシの「風と共に」、このいずれかから選ばれるのは間違いありません。
ちなみにベストDVDはぶっちぎり1位がTheピーズ武道館、次点がコレクターズ武道館です。
Theピーズの感想もまた書きたいですが、書いてしまうといよいよ全部終わってしまう感じがするので、
またいつかピーズの次のライブが決まってからになる気がします。

そういえば12/9って、ピーズ武道館からちょうど半年か。
去年の今頃はsyrupのツアーファイナル。
そして一昨年の今頃はフラカンの武道館。
月日が流れるにつれ狭まる未来に不安は増すばかりですが、
大切なライブを一つ一つかみしめながらこれからも過ごしていければと思います。

とりあえずエレカシが終わったら来年のsyrup,そしてTEAM NACSの本公演まで冬眠していたいです。
その前にフジロックの早売りチケット買わなくちゃ。

寒さが一段と増しいよいよ冬本番ですが、皆様風邪などひかぬようご自愛ください。
私はとりあえず持ち帰った仕事を片付けます。

syrup16g 「You Say ‘No’」

今日は明らかにダメっちゅう感じの日でした。
こういう日を何とか凌ぐには、散らかった部屋を片しながらsyrupの「You Say ‘No’」をエンドレスで流し、心が浮上してくるのをじっと待つのみです。


syrup16g-You Say 'No' (Demo)


しかし本当にいい曲。
ごく自然に落胆や諦めと同居する日々の中、それだけにとらわれることなく気分転換をはさみながら過ぎていく、淡々とした生活をそのまま鉛筆でスケッチしたような優しい曲。
1998年にはすでにあったようなので、まだsyrupが何者でもなく、また「syrupらしさ」というパブリックイメージに縛られることもなかった頃の五十嵐さんが紡ぐきれいなメロディーは、単純に心躍ります。
今回のアルバムにも収録された 「開けられずじまいの心の窓から」と同じ時期の曲だからなのでしょうか、近い体温を感じます。


部屋もだいぶ片付いて、気持ちも少し落ち着きました。
今日は1日雨降りだったので、明日出勤時には何を間違ったか今頃咲いたような小さい花がどこかに無いか探してみようと思います。