壊れる少し手前の永遠

好きなバンドについて書いていこうと思います。

エレファントカシマシ 3/17 SSA ベイベー明日は俺の夢

エレカシ30周年の締めくくりに立ち会えて本当に良かった、と心から思えるライブでした。

この日は「日本」Tシャツを確実にゲットすべく始発で出発、8時半に会場であるさいたまスーパーアリーナに到着。
この時点で百数十人くらいでしたが、まあ売り切れということはないだろうと一安心。
本でも読みながらゆっくり待とうかと思っていましたが、とにかく寒かった。
屋根のある場所が待機列だったのですが、日差しが届かず更にビルの隙間風に曝される始末。
指がかじかんできたため読書は断念、じっと物販開始まで2時間半を耐え忍びました。
無事シャツと勢いで買ってしまったチロルチョコは確保できましたが、これらは終演後も全然残ってました…

ライブまでは初めて訪れる大宮を散策。ディスクユニオンスピッツ「惑星のかけら」のLPを二千円で購入したり、お昼から飲み屋で一杯ひっかけたりと楽しい時間を過ごしながら開演を待ちました。

席は会場全体が見渡せるようなかなり上の方でしたが、それくらいでワクワクは損なわれたりしません。会場に入って開演まで1時間半も本当にあっという間でした。

5時を少し回り、会場はもちろん超満員。暗転して歓声が上がる中、スクリーンにエレカシ30年をまとめたスライドが流れ始めました。バックにはコレクターズの武道館の時のように、エレカシの様々な曲をリミックスしたものが流れ、テンションが否が応にも上がっていきます。
英語で31年目、今日ここにいる全員と共にリスタート、といった趣旨のメッセージが映し出され(英語は覚えられませんでした、本当にニガテです)、いよいよメンバーがステージに登場しました。

いつものサポート2人以外にホーン隊4人、ストリングス隊8人の計18人のエレカシは「3210」でライブをスタート。
もちろん始まる「rainbow」から宮本さんはもう動く動く。そして大会場の端から端まで響き渡る力強い歌声。
次は早くも「奴隷天国」で風船が舞う演出によって大盛り上がり。
上から見ていると水中の泡のようなサンゴの産卵のような、なんとも素敵な光景でした。

一曲一曲書いていってもキリがないので、ここからはライブ中で感じたことをいくつか。
25周年のライブとの大きな違いは、新曲群を多く演奏したことだと思います。
多くと言うかアルバム「rainbow」以降の曲は「夢を追う旅人」から話題の最新曲「easy go」まで7曲全て演奏したはずです。
ただの記念ライブではなく、次の季節へ踏み出そうとするバンドの姿勢を強く感じました。
特にこの日の個人的ハイライトのひとつは「ベイベー明日は俺の夢」でした。
CDで聞いたときは正直、最近こういう歌詞多いな、くらいにしか感じなかったのですが、ライブで聴くと演奏の圧も歌のしみ具合も段違いでした。
ツアー中にできた曲で、これを歌うとメンバー皆で車を運転しながら四国に入ったことを思い出す、とMCで語る宮本さん。スクリーンにも、宮本さんと石君が撮影したという朝と夜の首都高を走る車窓からの景色の映像が流され、この曲がフラワーカンパニーズの「深夜高速」のような、旅する男たちの一瞬を切り取った名曲であることを理解できました。
これは是非来るアルバムにも入れて、ツアーで聞きたい曲です(次のツアーzeppツアーですって奥さん、チケット取れる訳ねえ)。

面白かったシーンは、「ガストロンジャー」終わりでスクリーンに映し出される宮本さんの意味不明な表情や、石君が宮本さんに花道の先頭まで追いやられたり、かと思えばライブ終盤で自ら花道を進む石君に対して「行くな、こっちでアピールしろ」とあまりにも身勝手な宮本さんであったり、ストリングスチームの名前を忘れカンペを読み上げる宮本さんであったり、まあ総合司会のシーンは大体笑いに包まれていました。
かと思えばオーラスの「4月の風」で感極まる宮本さんにこっちもグッと来たり、エレカシの楽曲群と同様こちらの感情の振り幅も相当大きかった1日でした。

第2部の「男餓鬼道空っ風」「この世は最高」「restart」の流れは正にロックバンド・エレファントカシマシの真骨頂のようなステージでした。ホーン隊によって分厚くなったアレンジも含めて、これをロックと言わずしてなんと言う、といった完全無欠の演奏でした。「restart」ではハードロック顔負けの火柱が上がる演出もあり、とにかく最高でした。

後は「あなたのやさしさをオレは何に例えよう」ですかね。メンバー全員の紹介に合わせて行われるソロ演奏に鳥肌立ちっぱなし。是非これをフジロックでもやっていただきたい。絶対にカッコイイ。

心残りと言うほどのことではありませんが「easy go」を1度CD音源で聞きたいですね。この日は初演ということもあり、声が出ずメロディが分かりにくい部分があったので。

とりとめなく、しかも推敲もしてないので特に読みにくい文章になってしまったと思いますが、一言で言うと最高でした、ということです。
そして今年のフジロックは最高なものになるのは間違いありません。

グリーンでエレカシとボブディランの「風に吹かれて」を聞くとこを考えただけでもう幸せな気分になります。
もうこの2組がいるなら、後はもう全部コピーバンドでもナオトインティライミでもかまいません。
フジロックまで4ヶ月、ドーンと生きて行きたいと思います。

年休を含めて5日の長期休暇、明日はいよいよラストイベント・syrup16gの新木場ツアーファイナルです。
楽しみなような少し不安なような。
何としても「光のような」が聞きたい。
そして「冥途」ロンTを確保するため早く並ばないと。