壊れる少し手前の永遠

好きなバンドについて書いていこうと思います。

syrup16g 3/20 新木場STUDIO COAST「冥途」思い出し感想(2)

すぐ続きを書くつもりでしたが、またしばらく空いてしまいました。

syrupのライブの3日前の土曜日、私はエレファントカシマシSSAライブにおいてグッズ購入で散財し(絶対着ないであろうTシャツとか絶対食べられない記念品のチロルチョコとか)、更にレコードショップ巡りで1万円以上使ってしまったため(台風クラブのLP 3rdプレスがあったので思わず買ってしまいました)、この旅行に使える予算の残りはかなり厳しくなっており、「冥途」ロングTシャツと「十六夜」Tシャツを購入すれば、財布はほぼカラになってしまうレベルでした。

しかしこれを買わずして冬は越せないと脳内会議で賛成多数で購入は決定され、売り切れを避けるために物販開始の1時間前に新木場STUDIO COASTに到着しました。
すでに会場前には列が出来上がっており、聞いたところによると先行物販で上記の商品は売り切れたそうです。
この時はTシャツを確保できてホッとしていましたが、前にも書きましたがこの時青木さんが亡くなっていることを知っていればこのシュールを通り越して悪趣味に足を突っ込んだTシャツは購入しなかっただろうし、面白半分で購入した自分を恥じている状態です。

チケットの番号もそんなに良くなかったので駅中のドトール(だっけ?)で時間をつぶし、開演30分前くらいに会場入りしました。
まだスペースがかなりあったので、いつも通りマキリン側に陣取りました。

会場に流れるphenixやLadyhawkeを聴きながら待っていたのですが、最後に流れていた曲、あれが噂のsyrupの未発表インストだったのでしょうか。
ドラムは間違いなく中畑さんの音だ、と分かったのですが、ギターが五十嵐さんぽくないフレーズが多々ありあの場では判断できませんでした。
判断できませんでしたが、とてもかっこいいインスト曲でした。これもいつかCD収録してほしいな、などと思いながら開演を待っていました。

ステージ前には幕がかかっており、「生還」を思わせる演出。
そうか、また終わってしまうんだな、と改めて一抹の寂しさを感じている内にインスト曲が終わり会場が暗転。

メンバーがステージに現れ歓声が上がりますが幕はそのままで、『delaidback』のジャケットが映し出されていました。
幕の向こうで始まった一曲目は「変拍子」。
この日こそは「光のような」でライブが始まるのではと期待していましたが思わぬ選曲でした。

二曲目に入ると幕が開き、ステージにはでかでかと「冥途」も文字が。これでキャーというのもどうかと思いましたが歓声が上がっておりました。
曲は『delaidback』からではなく一つ前の『darc』から「Find the answer」。
そして三曲目は『kranke』から「vampire's store」。

この段階で、ああ、今日はツアーファイナルではなくて活動休止記念ライブなのか。じゃあ「光のような」とか「四月のシャイボーイ」を聴くのは無理だな、と察しました。
それと同時に、アルバムを一枚づつ遡るなんて、まるで13階段を一段一段上っていくようでどこか悲しいな、と終わりを感じさせる演出にまたしんみり。

四曲目はもちろん復帰後初アルバムの『Hurt』から「生きているよりシさ」。
このアルバムの「stop brain」が大好きなのですが、この曲再発ツアー以降聴けていません。いつかまた聞きたいな、と思っていると事件発生。
五十嵐さんの喉が、四曲目にして早くも潰れました。
最後なのに締まらないけど、まあこれもsyrupらしいかな、と思いながら苦しそうな五十嵐さんを見守ることが出来ませんでした。


しかし、この曲終わりのMCこそ、syrup16gが、というか五十嵐さんが変わったな、と強く感じさせる場面になっていました。
そしてリズム隊無双、「バンド」としてのsyrup16gが解き放たれることになるのです。

また終われなかった。明日にはなんとか...