壊れる少し手前の永遠

好きなバンドについて書いていこうと思います。

青木裕さん ご冥福をお祈りします

syrup16gのライブが終わりましたが、今日は感想とか書く気になれません。
ライブが終わって、スマホの電源をつけて、いきなり飛び込んできたあなたの訃報。
体調が優れないことは存じ上げていましたが、こんなにも早くお亡くなりになるなんて。

「冥途」とか「reborn」とか、生きているから使える言葉というか、まあ、死を前にすると言葉遊びの無力さを感じるというか。

downyVOLA、そしてsyrup16g
唯一無二とか、言葉にすると簡単ですが、本当にあなたのギターが好きでした。
syrupのサポートで初めてそのギターを聴き、そこからdownyを聴きあさり。
明らかに進むべき道を見失っていたsyrupに、あなたは確かな光を与えてくれました。

ご冥福をお祈りします、と言いながら、安らかな死などあるのか私には分かりません。
今私ができるのは、感謝の言葉を、無力な言葉を綴ることだけです。

大好きでした。
これからもずっと大好きです。
本当にありがとうございました。

エレファントカシマシ 3/17 SSA ベイベー明日は俺の夢

エレカシ30周年の締めくくりに立ち会えて本当に良かった、と心から思えるライブでした。

この日は「日本」Tシャツを確実にゲットすべく始発で出発、8時半に会場であるさいたまスーパーアリーナに到着。
この時点で百数十人くらいでしたが、まあ売り切れということはないだろうと一安心。
本でも読みながらゆっくり待とうかと思っていましたが、とにかく寒かった。
屋根のある場所が待機列だったのですが、日差しが届かず更にビルの隙間風に曝される始末。
指がかじかんできたため読書は断念、じっと物販開始まで2時間半を耐え忍びました。
無事シャツと勢いで買ってしまったチロルチョコは確保できましたが、これらは終演後も全然残ってました…

ライブまでは初めて訪れる大宮を散策。ディスクユニオンスピッツ「惑星のかけら」のLPを二千円で購入したり、お昼から飲み屋で一杯ひっかけたりと楽しい時間を過ごしながら開演を待ちました。

席は会場全体が見渡せるようなかなり上の方でしたが、それくらいでワクワクは損なわれたりしません。会場に入って開演まで1時間半も本当にあっという間でした。

5時を少し回り、会場はもちろん超満員。暗転して歓声が上がる中、スクリーンにエレカシ30年をまとめたスライドが流れ始めました。バックにはコレクターズの武道館の時のように、エレカシの様々な曲をリミックスしたものが流れ、テンションが否が応にも上がっていきます。
英語で31年目、今日ここにいる全員と共にリスタート、といった趣旨のメッセージが映し出され(英語は覚えられませんでした、本当にニガテです)、いよいよメンバーがステージに登場しました。

いつものサポート2人以外にホーン隊4人、ストリングス隊8人の計18人のエレカシは「3210」でライブをスタート。
もちろん始まる「rainbow」から宮本さんはもう動く動く。そして大会場の端から端まで響き渡る力強い歌声。
次は早くも「奴隷天国」で風船が舞う演出によって大盛り上がり。
上から見ていると水中の泡のようなサンゴの産卵のような、なんとも素敵な光景でした。

一曲一曲書いていってもキリがないので、ここからはライブ中で感じたことをいくつか。
25周年のライブとの大きな違いは、新曲群を多く演奏したことだと思います。
多くと言うかアルバム「rainbow」以降の曲は「夢を追う旅人」から話題の最新曲「easy go」まで7曲全て演奏したはずです。
ただの記念ライブではなく、次の季節へ踏み出そうとするバンドの姿勢を強く感じました。
特にこの日の個人的ハイライトのひとつは「ベイベー明日は俺の夢」でした。
CDで聞いたときは正直、最近こういう歌詞多いな、くらいにしか感じなかったのですが、ライブで聴くと演奏の圧も歌のしみ具合も段違いでした。
ツアー中にできた曲で、これを歌うとメンバー皆で車を運転しながら四国に入ったことを思い出す、とMCで語る宮本さん。スクリーンにも、宮本さんと石君が撮影したという朝と夜の首都高を走る車窓からの景色の映像が流され、この曲がフラワーカンパニーズの「深夜高速」のような、旅する男たちの一瞬を切り取った名曲であることを理解できました。
これは是非来るアルバムにも入れて、ツアーで聞きたい曲です(次のツアーzeppツアーですって奥さん、チケット取れる訳ねえ)。

面白かったシーンは、「ガストロンジャー」終わりでスクリーンに映し出される宮本さんの意味不明な表情や、石君が宮本さんに花道の先頭まで追いやられたり、かと思えばライブ終盤で自ら花道を進む石君に対して「行くな、こっちでアピールしろ」とあまりにも身勝手な宮本さんであったり、ストリングスチームの名前を忘れカンペを読み上げる宮本さんであったり、まあ総合司会のシーンは大体笑いに包まれていました。
かと思えばオーラスの「4月の風」で感極まる宮本さんにこっちもグッと来たり、エレカシの楽曲群と同様こちらの感情の振り幅も相当大きかった1日でした。

第2部の「男餓鬼道空っ風」「この世は最高」「restart」の流れは正にロックバンド・エレファントカシマシの真骨頂のようなステージでした。ホーン隊によって分厚くなったアレンジも含めて、これをロックと言わずしてなんと言う、といった完全無欠の演奏でした。「restart」ではハードロック顔負けの火柱が上がる演出もあり、とにかく最高でした。

後は「あなたのやさしさをオレは何に例えよう」ですかね。メンバー全員の紹介に合わせて行われるソロ演奏に鳥肌立ちっぱなし。是非これをフジロックでもやっていただきたい。絶対にカッコイイ。

心残りと言うほどのことではありませんが「easy go」を1度CD音源で聞きたいですね。この日は初演ということもあり、声が出ずメロディが分かりにくい部分があったので。

とりとめなく、しかも推敲もしてないので特に読みにくい文章になってしまったと思いますが、一言で言うと最高でした、ということです。
そして今年のフジロックは最高なものになるのは間違いありません。

グリーンでエレカシとボブディランの「風に吹かれて」を聞くとこを考えただけでもう幸せな気分になります。
もうこの2組がいるなら、後はもう全部コピーバンドでもナオトインティライミでもかまいません。
フジロックまで4ヶ月、ドーンと生きて行きたいと思います。

年休を含めて5日の長期休暇、明日はいよいよラストイベント・syrup16gの新木場ツアーファイナルです。
楽しみなような少し不安なような。
何としても「光のような」が聞きたい。
そして「冥途」ロンTを確保するため早く並ばないと。

エレファントカシマシ 3/17 さいたまスーパーアリーナ 備忘録

ロックンロールバンドが大会場で真っ当なロックンロールのライブを完遂する様を見てきました。
くどくど言葉はいりません。
最高でした。

今日はまだ興奮冷めやらないので、また明日ゆっくりとまとめます。

そしてフジロック決定。
嬉しい。嬉しすぎる。
エレカシvsボブディランでしょう、これは。
世界と日本の「風に吹かれて」対決です。

今世界を見渡しても、こんなにかっこいい「現役」ロックバンドはそうはいないでしょう。
アルバムも6/6に発売決定。
きっとこれがエレカシ最高傑作として、更に更新されるのは間違いありません。

生きてて良かった、と心から思える幸せな1日でした。

明日も行ける人は是非心ゆくまで楽しんできてください。

エレファントカシマシ 3/17 さいたまスーパーアリーナ 一人前夜祭

いよいよ明日はエレカシ!!
もう完全に遠足前日の小学生モードに突入しています。お酒が進む。
3/18のチケットが取れなかったのは心残りですがそれは贅沢というもの。
休みに振替休日を足した5日間の休暇、久しぶりの東京で音楽尽くしで楽しむ所存です。

メインイベントはもちろん明日のエレカシと、それに加え3/20 syrup16g ツアーファイナル!!
エレカシの物販で「日本」とデカデカと書かれたクールなTシャツ及びsyrupの物販で「冥途」の文字が燦然と輝くロンTを購入しないと始まりません。
もう散財が目に見えています。こんなだから金がたまらないんです。

日曜日はその分出費を抑え、タワレコのインストアイベントをはしごして楽しもうかなと思っています。
渋谷店で難波志保を、新宿店でAwesome City Clubを見るつもり。
間違ってもサイン欲しさにCDを購入しないよう肝に銘じないと、十中八九買ってしまう私です。
でもART-SCHOOLのアルバムをまだ手に入れてないのでそれは買う。

月曜はジブリ美術館のチケットを買っているので、カップルと家族連れの中男の生きざまをまざまざと世間様に見せつける予定。
後は新宿でえびそば一幻のラーメンを食べる。

こうやって書きだすともうワクワクが止まりません。
独身という現実に目を背けつつおひとり様街道を驀進する日々、背けられるだけ背くしかもう健康に生きるすべは残されていません。

そして、そして!!フジロックですよ!!
ボブディラン!!
ここに2018年上半期勝利宣言をさせていただきます。
これから4か月、何があっても幸せな日々が過ごせることが確定しました。楽しみすぎる。
今年はサマソニにすればよかった、などと思っていた自分の不明を恥じるばかりです。
Life is beautiful.ヤッホー。

今日は荷造りして早めに寝ます。
明日は何が聞けるかなー。
ツアーは新潟とファイナル富山の2か所に行きましたが、「はじまりは今」が聞けたら言うことなしです。
初めて聞いたエレカシの曲なのです。
楽しみ。

いつにもましてとりとめない文章。
このブログを始めたのが去年の3/23なので、もうすぐ1周年です。
今週は沢山更新していきたいです。

syrup16g 2/25 新潟studio nexs(3)

もうライブから1週間たってしまう、早く書き終えないと・・・
MCのタイミングとか内容とかすでにあやふやですが頑張って思い出します。

MCによると新潟でのライブは15年前だったそうです。
どの曲の入りか忘れましたが、五十嵐さんが「15年前、会いたい人がいました。今も生きています、これからも」という感じのことを言っていて痺れました。かっこよすぎた。
この日ももう汗残ってないだろうというくらいにタオルで顔を何回も拭く五十嵐さん。愛おしい。


「開けられずじまいの心の窓から」はCDで何回も聞きましたがライブだと更に良かったです。
特にベースの強弱のつけ方というか、ピンッと指で弾くマキリンがカッコよかった。
ライブの後CDを聞くと、耳がよりベースラインを追いかけるようになって、また違う楽しみ方が出来ます。

後どの曲もそうですけど中畑さんのドラムは最高ですね。
1音1音全身全霊で叩かれる、大きいけれど全くうるさくない音。
若いバンドのドラムってやたら音が大きかったりシンバルがシャリシャリ響く気がするのですが(私の耳が老化している可能性は大)、全体のバランスとリズムそのもののカッコよさを両立している中畑さんのドラムは永遠の憧れです。

「落堕」の時だったかどうかもう記憶が定かではありませんが、曲中のブレイク時に中畑さんが「新潟のひと~」と突然一言。
突然だったので、私たちもうまくリアクションできず数人しか声を出せてなかった気がします。
ドラムを叩いてブレイク、また「新潟のひと~」。今度は結構大きい声を出す客席。
ドラムを叩いてブレイク、三度「新潟のひと~」。この日一番大きい歓声で答える客席。
この時マキリンが笑っていました。いいものを見れた。

本編ラストは「光なき窓」。この曲はやはりラストが似合う。
照明も明るめで3人を照らし、とてつもない名曲感を放っていました。
ここまでで十分お腹いっぱいでしたが、まだ『copy』の曲をこの日は一度も演奏していません。
もちろん起こるアンコールの拍手。
昔からの疑問なのですが、アンコールの拍手ってどうしてすぐ早くなってしまうんでしょうか?
この日も寄せては返す波のように、加速しては幾度となく消滅する手拍子でした。

アンコールは五十嵐さんと中畑さんがこの日の「十三夜」のTシャツを着て登場。
マキリンは着用せず、ステージ上のファッション崩壊の防波堤となっていました。

このタイミングのMCかどうかこれもあやふやなのですが(今回こればっかり)、中畑さんが「新潟はいい街ですね」と発して盛り上がる客席。
少し間があり、言うことが何もなかったのかもう一回「新潟はいい街ですね」とおっしゃってました。
この2回繰り返しに、マキリンが2本指を出して笑っていました。この日2回目のスマイルチャンス。中畑さんに感謝。

アンコールは5曲とも『copy』の楽曲。これがもう最高でした。
「Drawn the light」はツアー初日で聞いた時より明らかにかっこよかった。
こういう新鮮な感じの締めを心から待ち望んでいました。とにかく良かった。

そしてラストは「真空」。
五十嵐さんが前かがみになり、最前列の人はギターが触れたみたいです。
そしてこの曲で静か目だった客席がついに爆発。
五十嵐さん前方でまさかのモッシュ発生、私syrupのライブで初めてモッシュを見ました。
それを見て中畑さんからも笑みがこぼれます。

素敵な光景でした。

繋がる、という言葉はあまり好きではないし、一つになろうなんぞと呼びかけるバンドはその時点でシャットアウトしがちなひねくれた私ですが、syrupが背負ってきた過去も、今後どうなるか分からない未来も関係なく、ただその瞬間の音楽に熱狂が生まれたのはバンドとお客さん双方が心を開き、重なったからだと思います。こういう瞬間があるから私は生きていけるのです。

ステージを去るメンバー。
なんとうっすらとSEが流れ始めますが、アンコールを求める拍手は大きさを増すばかり。
明らかに1回目より大きいし、リズムが合うし、なにより熱のこもり方が違う。
定型的な呼び込みなどでは決してない、本当に聞きたいのだという意思が会場中を埋め尽くしていました。

そして大歓声の中始まるダブルアンコール。
中畑さんがまた「新潟はいい街ですね」。3回目です。
マキリンが3本指を出して笑っていました。この日3回目のスマイルチャンス。中畑さんに大感謝。

「きこえるかい」。
解散ライブ1曲目だったこの曲はもうどうしたって特別です。
いつかのスピッツのイベントの新木場の時も思いましたが、この曲を多幸感の中聞くことが出来る今は本当に幸せ。
あの日から10年経ちましたが、こんな未来が来るとは。

最後は「生活」でした。
五十嵐さんはたまにアドリブのメロディーを歌いますが、この日の「生活」の入りのそれは本当に素晴らしかった。
もう2度と聞けないであろう至高のメロディー。
聴いた瞬間、もう2度と思い出せないことは分かっていましたが、こうしてブログに書くことでその事実は忘れないようにしたいと思います。
沸き起こるモッシュ、古参であろうファンの方はいつくしむような目でそれを見ていました。
合唱も聞こえた気がします、それはまだー、の所で。これは快挙でしょう。

大盛り上がりで終わったライブ。
終演のアナウンスが始まった時、大きな拍手が起こりました。

この日は本当に楽しかった。本当に汗かいた。
欲をかけば「光のような」と「4月のシャイボーイ」が聞きたくてしょうがありませんでしたが、それはまたいつか、未来の楽しみとしてとっておこうと思います。
ツアーも残すところあと3本。

3/20のコーストは心して臨みます。
あとおそらく出るであろう「冥途」と書かれたTシャツは必ずゲットしたいです。

syrup16g 2/25 新潟studio nexs(2)

「クロール」で始まったsyrup16gのライブ。
『delayedead』に収録されているということは、『copy』や下手すれば『Free Throw』の頃には既に存在していた16~18年前の曲ということになりますが、歌詞の韻の踏み方とか『darc』に入っていても何の違和感もありません。
遥か昔にsyrup16gは完成されていたんだな、と改めて感じました。

ライブ本編は「落堕」を除いて『delayedead』『delaidback』から構成されたセトリ。
4曲目の「upside down」ですでに感無量。
ネットに転がった密録音源を繰り返し聴いていた高校生の自分に、将来「upside down」が生で聞けるよ、と言っても信じなかったでしょう。

5曲目「これで終わり」は「罪や希望と交換に 僕は新しい傘を買う 使えなくて無理をする」の部分が本当に好きで。
これも高校生の頃繰り返し聴いていました。あまり辛い記憶はないのですが、客観的に振り返ると辛い日々だったのでしょう。
6曲目「赤いカラス」では、初めて旧アレンジが頭の中で流れず、現在の形が一番かっこいいと感じることが出来ました。

1曲1曲それぞれに思い出があったりカッコよさに心震えたりで感想を書いていくとキリがないのですが、個人的にこの日最初のハイライトは10曲目の「明日を落としても」。

この曲は五十嵐さんが一人でアコギで弾き語る印象が強かったのですが、この日はCDと同じくバンドアレンジ。
マキリンがこの曲のベースを、孤独な歌詞を包むようにとてもやさしく奏でていることにこの日初めて気が付きました。

弾き語りver.は五十嵐さんの鬼気迫るむき出しの孤独が、イントロから間奏、アウトロまでアコギで繰り返し刻まれる同じコードの中でうごめいている感じですが、ギターが薄い膜を張るようにステージ上を漂い、中畑さんのリズムの上にマキリンの温かさを感じるベースが乗ったバンドアレンジによって曲の持つ悲壮感が一種の清々しさにまで昇華され、その真綿の中で孤独の陰影がより際立つとでも言いましょうか。
書いたそばから見直してもいまいち意味が分かりませんが、酔っているので許していただきたい。

まあとにかく最高だったということです。

「Do you wanna die?」と繰り返すラスト。
全てを放棄し、目を背けることで得られてしまう安心感。
それによって得られる安寧は中毒性があり、身を委ねきることの危うさは百も承知だが、何もかも、明日すらも諦めないと生きることもままならない、でも生きていたい。
いつ何処で見たのかすら忘れましたが、最後の「Do you wanna die」が「んな訳ない」に聞こえる、という書き込みのことを思い出しながら五十嵐さんのシャウトに浸っていました。
死にたい?そんな訳ない。


いい年齢してこんなこと書きなぐって恥ずかしくなってきましたが、消してしまうのもなんだか寂しいので、残りの感想はまた明日にして寝ます。

syrup16g 2/25 新潟studio nexs(1)

私の今年の初ライブはsyrup16gになりました。
syrupのライブはツアー前半戦初日のzepp以来。
あの時のセトリは「copy」再現ライブの趣がありましたが、
後半戦はそれに加え『delaidback』『delayed』『delayedead』のdelayedシリーズ三部作で組まれると事前アナウンス。
このツアーをもって一休み、という話題はfinalの新木場に行ってから書こうと思います。

何よりも楽しみだったのは、「リアル」「パープルムカデ」「空をなくす」など、終盤でまず盛り上がり、そしてある種定番になった曲以外でのライブが見られることでした。
定番曲以外が聞きたい、なんて贅沢な悩みですが、またしばらくsyrupのライブが見られない日々が始まる前に1曲でも多くの曲をライブで聞いておきたいのです。
特に『delaidback』は名曲ぞろい、何が聞けるんだろう、何がセトリから外れるんだろうと始まる前からソワソワ。
なるべく事前情報は入れないでおいたのですが、なんでもこの2日前の五十嵐さんの凱旋公演でもある埼玉のライブはとても盛り上がったそう。
一つ前が五十嵐さんの故郷埼玉、そして次が中畑さんの故郷青森のライブなので、間の新潟が箸休めになったら悲しいな、という一抹の不安を抱えながら、雪が舞い散る新潟市内へと向かいました。

12時には市内についたので(開演は18時)、初めて行くライブハウスの下見がてら街を散策。
studio nexsは駅から10分くらいの場所にある、キャパ400人くらいのちょうどいい大きさのライブハウス。
ちょうどライブハウス前には機材車があり、スタッフの方が機材を搬入している所でした。
やっぱり今日ここでライブがあるんだ、と無性にうれしくなりニヤニヤしながらその光景を眺める不審者と化した私。

ライブまで仕事に使えそうな小物を探しながらLOFTをウロウロし、
寒い中物販列に並び、「13夜」と書かれたまず使い道のないであろうTシャツを思考停止状態で購入。
そして寒い中スタバで抹茶フラペチーノを購入し(これしかメニューを知らない)開演を待ちました。

そして開演時間を5分押したあたりで会場が暗転。
袖から出てきた五十嵐さんは事前情報通りハイテンション。
最前列のお客さんとハイタッチし、客先に指先を向け、ご機嫌そうで一安心。

syrup16gが復活し、最初の頃は今日が最後かも、という緊張感に張りつめていたライブハウスの空気は、いつの間にか純粋にその日のライブを心から楽しみにしているお客さんの温かいものに変わった気がします。
明日があることを信じることが出来るから、客席のリアクションもより熱く、健康的なものに変貌し。
宗教がかった空気が薄れ、必要以上のプレッシャーやsyrupはこうでなくてはいけない、というパブリックイメージを背負わされることのなくなったバンドはより純粋に曲をプレイすることができ。
まっとうなかっこいいロックバンドと観客の関係が確かに構築されていました。

syrup16gが当たり前のようにいてくれたこの4年間はやはり奇跡のようなものだったのでしょう。

そんな日々もあとわずか。
この日のライブは『delayedead』の1曲目、「クロール」で始まりました。

明日に続きます。