まだ音源になっていない、タイトルの表記が合っているのかどうかすら分からない曲。昨年の夏、金沢のライブハウスでイントロが流れた瞬間から心を奪われ、それはそのまま帰ってきていないような気がしてならない。
頭の中で何回も再生しているうちに、もしかしたら原曲とは違うものになっているかもしれない。それでも、記憶をたぐりながら今日も再生ボタンを押す。
歌詞もうろ覚えだけれど、いくつもグッとくる瞬間があった。
「眠れない夜に現れて いかしたダンスで床をうつ」という、もうロックそのものを歌ったような一節(があった気がする)。
「さっき同じ匂いがして 振り返って返事しても 間に合わない」という、情景と切なさがダイレクトに伝わってくる一節(があった気がする)。
そしてとにかくイントロが良かった、人生で一番好きなイントロはもしかしたらこの曲かも、というくらい好き。
ぜひPVは歌詞に沿ったショートムービーのような映像を作って欲しい。四畳半、窓が開き風でカーテンが揺らめく部屋の中、じっと遠くを見つめたり演奏したりする3人の絵が私の頭の中で勝手に出来上がっている。
年頭の1月に行われた台風クラブ/曽我部恵一/キイチビールのファンダンゴでの3マンでもこの歌は歌われた(今の所私がいった最後のライブ)。今年は7インチをたくさん作る、というあの日のMCを本気で信じているし、心から楽しみにしている。もしこの曲が収録されるのならば、これ程嬉しいことはない。
向こう1週間の未来すら不透明だが、その先にあるであろう希望を全部放り投げるつもりはない。心穏やかでない夜、まずはコーヒーを飲みながら部屋に流す曲を選ぶ。